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2024年04月21日
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たまには小説。

2008年12月15日
最近書いてないなぁと思って、小説を作りました。
寝るとか言いつつ書いてます…。(苦笑)

今回は超が付く駄目文、カカベジSSです。
12月の夜のとある出来事。
もう何したいんだかさっぱり…話がメチャクチャなのは諦めたからです。(ぉぃ)
でもまぁ、少し甘いんじゃないかなと…(おっと警報でてますよ)
さらに無駄ながらも、挿絵いれてみました…。

と言う訳で微甘カカベジです。駄目文でもどんとこいな人は、続きからどうぞ^^











 
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乾いた北風が、落ち葉をひゅるりと集めてゆく。
冬のとある1日。今夜は一段と冷え込んでいる中で、都に居る二人を容赦なく凍えさせる…。











          12月の に。










「さ、さみぃ…!なんだよー、こんなに冷えるなんて聞いてねーぞっ」


辺りはもう闇に包まれた夜。都にしては人気の少ない公園から、その声は聞こえる。
首に橙のマフラーを巻きに巻いた、滅多に見ない厚着姿の悟空が、歯軋りをたてながら辺りを落ち着き無く見回していた。

「なぁベジータ…何でこんなさみぃ日に外なんだぁ?」
「何となくだ」

『…何となくで、オラはここにいるんか…』

まぁ、いつもの我が儘だと、悟空は自分に言い聞かせる。
我が儘の張本人である彼…ベジータは先ほどから物静かに、手をポケットに入れたまま黙ったきりである。

二人がここに居るのも、かなり珍しい彼の提案。悟空には何を考えているのかさっぱり分からなかったが、半強制的に理由も語られず連れてこられた。
時間も時間なだけあって、チチにも外出を反対されたのだが、ベジータは聞く耳を持たず…。

「けえったら、家にいれてもらえっかなぁ…」と心配しつつ、悟空は大きく息を吐く。
白くなる息を見ていると、今晩は相当冷える事を知らされる。

仕方なく気分を変え、声のトーンを少しだけ上げて視線を上に向けた。

「今夜は、雪でも降るんじゃねぇかなぁ」
「……。」

二人揃って漆黒の空を仰いだ。月や星は厚い雲によって、地球への光を遮られている。

「…おっ、そうだ」
何かを思い付いたのか、寒いと言っていながらも、舞空術により体を中に浮かす悟空。
ベジータは身動きもしないで、それを目で追う。

「何処に行く?」
「もうちっと、ここよりたけぇところ」

どこか先に行ってしまう悟空を、自然と追うようにベジータも後をついて行く。
都で一番高い建物の上に足を下ろすと、眺めてみれば都の夜景が広がる。

「月明かりもねぇから、景色がきれぇだ」
「悪くないだろう」
「そうか、ははっ」

満面の笑みで笑う悟空に対して、ベジータは相変わらずの仏頂面。
ただ、悟空の「景色を見たい」と言うささやかな理由だけで、ここへ飛んできた事に文句やら小言を零さなかったのは珍しかった。

すると…。


「おっ!ベジータ、やっぱり降ってきたぞ」

まだ細かい雪が、ふわりふわりと空から舞い降りてくる。
雪は手のひらに落ちると、スッとすぐに消えてしまった。

「明日は積もるんじゃねぇかな~」
「…くそったれ、明日は組み手をする予定だったはず…」

眉間に皺を寄せて、複雑な表情をするベジータ。反対に、悟空は子どもの様なやんちゃさを零す。


「……。」
「…カカロット?」


しかし、何故かしら悟空の笑みがパッと無くなり、無表情に変わる。
不思議に思って、不意に名前を呼んでみるが返事は帰ってこず。

「…?」

何をしようと言うのか…悟空はつかつかと歩き出して、柵すらない建物の端に立つ。
一歩先は足場がなく、真下は点々と明かりが見える。そこは都の人々が行き交う、装飾の施された歩道だろう。

「…こっから落ちちまったら、オラ死ぬかな」
「…は?」
「死んじまったら、もう戻ってこれねぇな」
「何を言っている」



“自殺予告”の様にも聞こえる悟空の言葉。
全て冗談と分かっていても、その真剣な眼差しに、本当の事かと錯覚を覚える。



「……!?」

突然、ベジータは自身の目を疑った。同時に手の甲でごしごしと瞳を拭う。











一瞬、一瞬だけ。








幻像がリアルに見えて。







雪のせいなのか、凍える寒さのせいなのか。







悟空の背に、美しい純白の翼が見えた。




翼は空に舞う準備が出来ていて、今にも此処から羽ばたいていってしまいそうなほどに…。












悟空が、一歩、また一歩…と足を踏み出そうとした時。

踏み出すよりも先に、ベジータの足が動いていた。



「…馬鹿か!!」
「うおっ?!」



思い切りマフラーを引っ張られた。
首を絞めるマフラーで息苦しさを感じると同時に、悟空よりも小さく強靭な身体が、腰の辺りに腕を回して離さない。

冗談半分だった悟空は、予想以上に驚いて。

「お、おい、ベジータ…」

声をかけるが返事は返ってこず、顔は厚い胸板に埋めたまま、腰に回している腕の力が徐々に強くなってゆく。
柔い北風に揺れる黒髪が、悟空の顔をくすぐった。

もう一声かけようとした時に、ベジータはゆっくりと静かな口調で呟き初めた。



「…間違えても、冗談であっても……二度とそんな戯れ言を口走るな!貴様は……!!」



眉間に深い皺を刻ませながら、声を張り上げて叫ぶ。
「オレが殺してやるんだ!」と叫び見上げる前に、仄かな温もりがふわりと冷えた頬を包む。





ふわり…。




「…っ!!」


これ以上、ベジータの言葉は紡がれなった。
己の熱くなった唇が、悟空の冷えたそれで塞がれてしまったから。


「はぁ…っ!」

息苦しさに空気を求め、吐いた息が白くなり、頬をいつにも増して赤く染める。
顔を離すと、悟空は優しく身を引き寄せた。

「わりぃ、少し試したんだ。…おめぇは今でも、オラを超えることを目標にしてんのかって」
「……」
「そしたら、予想以上だった」


まさか、おめぇがこんなにも焦るなんてな…。


真面目に考えてみれば、こんな所から落ちてもサイヤ人ならかすり傷だ。
いつもある冷静さを失っていたことに、ベジータは自分の中だけで驚く。

悟空の言う通り、そこまで焦っていたのか…と。



「…お前は、オレが殺してやるんだ」




No.1と認めても、オレ以上の天才とも認めても、カカロットはオレの超えるべき目標。




そして……オレの物だから。




「本当に殺せっか?」
「…なっ!!」

返事はすぐさま返せなかった。
…実際聞かれると、それは極端に微妙な所だ。
本当に自分はこの手で、悟空…カカロットの息の根を止めることが出来るのだろうか…。

しかし、ベジータに「出来ない」と言う言葉は返せない。己のプライドがそれを頑なに拒むから。


「……いつかはな」


小声で遠まわしに言い放つ。それしか言葉は浮んでこなかった。
だが、今だけはこのままが良いと思えた。不思議と引き寄せられている事に鬱陶しさも感じず、寧ろ安心できる。

天から降り落ちてくる雪は、直ぐに消えてしまっても、今悟空が目の前から、消え去ってしまう心配もない。
あの死に方をした後の、不愉快な寂しさも感じなくて済む。




…次消えそうになれば、この手で、この腕で、拘束するまでだ。





「…くそったれ」
「へへっ」



また温かい胸の中に顔を埋めると、悟空はにんまりと笑みを浮かべる。



いつの間にか厚い雲が切れ、満月がひょっこりと顔を出した。それでも雪は、絶えず都に舞い降りていた…――。




END.




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単に二人っきりになりたかっただけです。(我が儘)
それだけベジータはカカロットに一途なんですよ…多分。
しかし、こいつら絶対落下しても死にませんよねぇ。
…後、悟空さの訛りがわけわかめです。(汗)

この小説、キンキの「Harmony of December 」と言う、結構前の曲を聞きながら作ったのですが、あんまり関係なくなっちゃいました。
でも曲を聞いていると、何となくカカベジなんですよね、自分の中ではv
ちなみに大分前からこれは好きでした。聞きなおして「あ、カカベジっぽい」って思ったんですね。





君に会いたい、今会いたい。 離れた一秒も。


僕の思いは、夜空彷徨う白い羽根さ。


君を抱いて、羽ばたいて。 永久(とわ)よりも彼方へ。


消えないでいて。この恋よ、ずっと…――。







もう一つ反省する事、文才と絵心がもっと欲しいです。長々と駄目文失礼しました。(汗)

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Comment
すごくいい(感動中)
ふふふ、ツンデレ王子様~vv
素直じゃないその素直じゃない王子を受けいれるのが悟空さいいわぁ(´Д`*

ちょっと、ばかし暴走しちゃいましたが…w
また素敵なのおねがいしまーす。
はぁ、切ないけど切ないけど、ほんのり暖かくなりました^^
漫画有難う御座いました^^
今回カカベジでの小説ははじめてですが、読み返してみるとちょっと王子がツンデレしすぎましたかねぇ。結構素直な所も入れたつもりだったのですが(笑)
ぼ、暴走ですかwこんな駄目文で暴走できるのですね、驚きですww

またちまちまと小説かいていきますね。次は何になるでしょうか…。
読んで下さってありがとうございました^^ 素敵な漫画もサンクスです!
挿絵の方に萌えた(ぉぃ
挿絵の方に萌えている有騎です(ぉぃ  王子は素直じゃないですね~(ぇ  でも、それも王子らしいから萌えv(待  短いけどこの辺で…(^^)/~
本当はね。
挿絵…なんだか色々と誤魔化してしまっています(苦笑)
本当は……の所を絵にしたかったんですが、諦めました…。
気が向いたら、追加するかもしれません。(絶対とは言い切れませんが)

素直で素直じゃない王子が一番萌えるんですよね^^
読んで下さってありがとうございました。
ちょ、昨日なかったのに!?
やべぇ、昨日なかったというかついさっきまでなかった!
うわ、自分の想像と服が違いますねorz
自分が考えた服の方がダサいww
うわぁ、こんな素敵な挿絵がつくなら、早とちりしちゃいました(後悔)

あぁ、瓜々の絵は萌えます(=v=
なんてたってベジータの表情がGJ
2投稿失礼しました(あまりに萌えたのでwつい)
綺麗に入れ違い。
どうやら、入れ違ったみたいですね(笑)
深紅さんの絵を見る前に、自分の中の小説カカベジを現したのですが…あんまり凝ってないので適当感が丸見えなのです。

後、自分は深紅さんの絵の方に萌えました。
耳あてつけてる悟空さが可愛いったらありゃしませんw ベジータの表情にもニヤニヤと(怪)
服装も全然ださくなんてないと思う瓜々なのです。
漫画、本当にありがとうございました^^
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